クランクシャフトにおける上下運動と回転運動とは

蒸気機関のような外燃機関や自動車のエンジンのような内燃機関ではピストンを用いて熱エネルギーにより空気や蒸気を膨張させることにより、熱を仕事(運動)に変換して押す力を発生させる機構になっており、レシプロエンジンと呼ばれます。使用後の熱は捨てられてピストンが引くことになり、直線的な往復運動(上下運動)が生じます。直線的な往復運動では車輪を回転させることができないので自動車を走らせることができません。このため、直線的な上下運動を回転運動に変換させるためにクランクシャフトが使われます。往復するピストンに接続された棒を軸よりもずらした位置で回転軸に接続し、ピストンが往復運動する際に軸を回す力に変換します。最も多くの力が取り出せるのはピストンがちょうど中間点に位置している時で、この地点でトルクが最高になります。逆にピストンの運動が方向が逆転する地点(両端)においては力を取り出すことができなくなり、この状態のことを上死点、下死点と呼びます。このため、レシプロエンジンでは複数のピストンが運動するタイミングを少しずつずらす事により、全てのピストンが往復運動の端にくる事がないようにして、常に一つかそれ以上のピストンが往復運動を行う間に来て、回転軸にトルクを伝えられるように設計されています。レシプロエンジンの欠点は往復運動を回転運動に変換するための機構が複雑で重量が大きくなることです。一方レシプロエンジンの利点は燃料を燃やして得られる熱エネルギーを運動エネルギーに変換する熱効率が高いため低燃費であることで、現在あらゆる熱機関のうちで最高の熱効率が得られるものは船舶用の大型ディーゼルエンジンです。

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